前回に引き続き、アイウェアショップVisioのスタッフへのインタビューをお届けします。
大宝堂本体からVisioに異動して16年、メガネ屋のキャリアは通算20年の倉原チーフへのインタビュー、後編です。
チーフから見たVisioというお店について、聞いてみました。
他にない、Visioの魅力
—チーフから見てVisioの魅力って、どんなところでしょうか。
倉原 やっぱりVisioがコンセプトショップ、セレクトショップであることですね。
シーズンごとに展示会などに直接買い付けに行きます。新商品の実物を手に取って、作り手といろいろ話をする中で仕入れるメガネを決めています。規模の大きなお店とちょっと違うのはそこで、Visioは作り手の顔が見えるメガネ屋なんですよね。
そして作り手と話す中で私たちが受けとったものをお客さまにちゃんと伝えられるか、そこが私たちの仕事だと考えています。
ユーザー目線に立っているブランドが多いのも、Visioの特徴であり魅力だと思います。
お客さまからいただいたご意見をフィードバックすると、短いサイクル、例えばその次のシーズンにも生かしてくれるようなブランドも多いんです。
話をする中で、新しいものが生まれることもありますね。
—ブランドごと、商品ごとのこだわりが面白いんですね。
倉原 ものづくりに熱い職人さん、ブランドさんとのお付き合いは手ごたえがあって楽しいですし、次はどんな商品が出るのか毎回わくわくしています。
Visioのメガネは安いものではないですが、いわゆる「高級品」という立ち位置ではありません。こだわってこだわって作ったものというのは結果的に価格に反映されてくるものですが、安くはない価格に見合うだけの品質を伴なったメガネを選んでいます。
こんな時、ちょっと嬉しい
—Visioの店頭で仕事をしていて、嬉しい時はどんな時ですか。
倉原 単純ですがお客さまに提案したものがぴったりで、気に入っていただけたら嬉しいですね。
そして自分がかけているメガネと同じものがほしいとお客さまから言われるのも、テンションが上がる瞬間です(笑)。
新しいメガネに変えたらよく見えるようになった、快適に過ごせるようになった、とおっしゃっていただけるのも、メガネ屋としての職務が果たせたかな、という感じでほっとします。
今後の目標、夢は。
—これからの目標や夢を教えてください。
倉原 夢、というと大げさかもしれないので目標という感じでお話ししますね。
身の丈にあった、という言い方は正しいのかな、何と言うか気を張らずにメガネを楽しめるようなお店を作っていきたいと思っています。ちょっと背伸びをして遊んでみる、くらいのメガネに出会える場所にしたいんです。
メガネは医療用具であると同時にファッションアイテムのひとつとしても大切なものだと思っていますが、行くのに緊張してしまうような、おしゃれすぎるショップは目指していなくて(笑)。
—おしゃれすぎるお店、確かに入りづらいです(笑)!
倉原 わくわくするような楽しさがあって、それでいてきちっと自分に合うものを選べて、プロの知識や技術をしっかり受け取れるようなお店が理想です。
そもそもVisioは小さな所帯なので、分業制にならず何でもやります。常連さんのお顔も覚えますし、最初にご来店の時からメガネの選定、視力測定、でき上がったもののフィッティングやお渡しまで、自分で担当できます。
そういう中でひとつひとつのメガネ、1人1人のお客さまとしっかり向き合って、VisioらしさやVisioにしかないものを追求したいですね。
また責任者としては新陳代謝というか、自分たちのように昔からいるメンバーだけでなく、新しいスタッフの色も出していけたらな、という思いもあります。
そして今、思うこと
—では最後に、現在の新型コロナウイルス騒動について。
ぜひ来てください!と呼びかけづらい今、どんな思いでお店に立っていますか。
倉原 ちょうど4年前、熊本地震の後もかなりの非常事態ではありましたが、今回のコロナ問題のようなことは本当に前例がないですね。下通界隈を見ていても、地震直後の様子ともまた少し違います。
今は感染拡大防止のために不要不急の外出を避けるべき時なので、ふだんと同じように下通にふらっと遊びに行く、という状況ではないですよね。
先が見えない中でどうしたら良いのか色々と悩みはありますが、メガネは生活に欠かせないものでもありますし、必要とされるお客さまにきちんと良いものをお届けすることが私たちの職務です。
Visioを選んで良かったと思っていただけるように、日々精進ですね。
(取材日:2020年4月17日)
コメントを残す